体に必要な栄養は、ストック(貯蔵)
フロー(日々の供給)のバランスで成り立っています。
お金に例えるなら、ストックは「貯金」、フローは「毎日の収入」。
どちらか一方では健康を守れません。
この記事では、栄養をストック&フローで捉えるメリットと、
今日から実践できる食習慣のヒントを解説します。

ストックとは?貯金型の栄養

ストック栄養とは、体内に“貯めておける”栄養素のこと。
主に脂溶性ビタミン(A・D・E・K)や鉄・亜鉛などのミネラルが該当し、
肝臓や骨、脂肪組織にストックされます。
例:ビタミンAは1〜2か月、ビタミンB12は数年分のストックが可能です。

フローとは?毎日使う運転資金

フロー栄養は体内でほとんど貯められず、消耗も速い栄養素です。
水溶性ビタミン(B群・C)や一部のミネラル・アミノ酸が代表例。

不足すると数日〜数週間で疲れや肌荒れなどの不調が出やすくなります。

ストック&フローで健康をデザインする3つのポイント

  1. 週単位でストックを補充:脂溶性ビタミンは魚・卵・きのこで“まとめ摂り”。
  2. 日単位でフローを流す:野菜・果物を毎食かならず1品。
  3. ライフステージで調整:妊活・妊娠中は葉酸と鉄のフローを強化。中高年はビタミンDのストックを意識。

ストックを増やす脂溶性ビタミンとミネラル

栄養素 主な貯蔵場所 / 期間 代表的な食材(100gあたり目安)
ビタミンA 肝臓 / 1〜2か月 鶏レバー(14,000μg)、うなぎ蒲焼
ビタミンD 脂肪組織 / 数か月 鮭(33μg)、きくらげ
ビタミンE 脂肪細胞 / 数週間 アーモンド(31mg)、アボカド
肝臓・脾臓 / 3〜6か月 あさり(28mg)、牛赤身肉

フローを切らさない水溶性ビタミンの取り方

  • ビタミンC:パプリカ・キウイ・ブロッコリーを生or蒸しで。
  • ビタミンB1:玄米・豚ヒレ肉を主食・主菜で組み合わせる。
  • ビタミンB6:バナナ+サケのおにぎりで間食を強化。
  • ビタミンB12:週1〜2回の貝類(しじみ・あさり)で継続補給。

まとめ

ビタミンなどの栄養は「貯金(ストック)」と「日々の収入(フロー)」の
ダブル戦略で管理するのがベスト。
週末にストックを意識したメニューを仕込み、平日はフローを切らさない野菜・果物を
コツコツ補給する――。
このシンプルなサイクルが、疲れ知らずのカラダづくりへの近道です。