逆子は鍼灸治療がお勧め! 帝王切開を回避し自然分娩を目指すために

妊娠後期に「逆子(骨盤位)」と診断されると、まず頭をよぎるのが帝王切開。
しかし鍼灸なら、母子ともに負担を減らしながら逆子改善が期待できます。

帝王切開が前提になると避けられない7つの負担

  • 常に緊急手術の可能性がつきまとう
  • 赤ちゃんが出るまで全身麻酔ができず意識下での手術が基本
  • 1L以上の大量出血が起こりやすい
  • 難易度の高い症例も多く、術者の熟練度に左右されやすい
  • 命に関わる癒着胎盤などの合併症を事前に予測しづらい
  • 精神的負担が大きい
  • 産後すぐに育児が始まり、傷の痛みに耐えながらのスタート

鍼灸で逆子改善が期待できる理由

① お灸で骨盤内を温め、子宮の血流を促進

逆子鍼灸では主に足の小指にある“至陰(しいん)”というツボを温めます。
子宮周囲の温度上昇で羊水が温まり、赤ちゃんがくるりと回転しやすい環境を作ります。

② 自律神経を整え、子宮筋の緊張を緩める

鍼と灸により副交感神経が優位になり、過度な子宮収縮が和らぎます。
その結果、赤ちゃんが動きやすいスペースが確保されます。

③ 34週までの施術で平均5〜8割が改善

当院では妊娠28〜32週でのご相談が最も多く、臨床的には高い改善率を示しています。
34週以降でも回転例はあり、当院では妊娠39週で逆子が戻った例もありますが、お早めのご来院をおすすめします。

治療の流れ(初回〜回転確認まで)

  1. 問診(医療機関の紹介状があれば持参)
  2. 逆子専用の鍼灸施術(約30〜40分)
  3. ご自宅でのセルフお灸指導(至陰・三陰交など)
  4. 週1~2ペースで合計3〜4回の施術が目安
  5. 産科での経過エコーで頭位に戻ったか確認

よくある質問

Q. 何週目まで施術できますか?

35週頃までが目安ですが、臨月に入ってから回転した例もあります。
ただし週数が進むほどスペースが狭くなるため、早期の施術をおすすめします。

Q. 痛みや副作用はありませんか?

細い鍼を使用し、刺さない鍼や温灸中心の施術も選べます。
ほとんど痛みはなく、副作用の報告もごく少数です。

Q. 妊婦健診での承諾は必要?

産科医の許可を得たうえで施術を受けると安心です。
紹介状や逆子診断時のエコー結果をご持参いただくと、より安全に行えます。

まとめ ─ 帝王切開を避ける選択肢としての鍼灸

帝王切開は命を守る尊い医療行為ですが、母体への負担も大きいのが事実。
鍼灸は体に優しいアプローチで逆子改善をサポートします。
「できるだけ自然分娩を目指したい」「帝王切開のリスクを減らしたい」
そんな方はぜひ一度ご相談ください。

逆子鍼灸