排卵期とよもぎ蒸し
先日、妊活を目的に来院された方から「排卵期は、よもぎ蒸しは避けた方が良いのですか?」という、よもぎ蒸しを受けるタイミングについて質問を受けました。
答えは、排卵期でも問題ありません。
そこで、排卵期のタイミングでよもぎ蒸しを避ける必要がある理由を聞いてみたら「ネット上では、よもぎ蒸しは生理後から低温期に受けると良く、排卵期に受けてはいけない」と言われました。
排卵期のタイミングでよもぎ蒸しを受けてはいけないという情報が都市伝説化しているようです。
そこで実際にネットで検索してみると
- 排卵前が良いといわれています。
- 排卵前が良いとされています。
と書かれているブログ等を見つけました。
いわれています、されています、
この語尾が厄介ですね。
ホットヨガ・温泉も駄目?
他にも妊活に関する情報でホットヨガや温泉まで控えた方が良いと言う記事までありました。多くの情報がコピペしているかのような似たような内容が多かったです。
ちなみにエビデンスや根拠は1つもありませんでした。
卵子と精子は熱に弱い?
腹圧がかからないように安静にしていた方が良いとか、卵子と精子は熱に弱いから温泉やホットヨガやよもぎ蒸しが駄目と言うことが本当に正しければ、肉体労働をしている女性がお風呂に入ったら妊娠率が低下するということになります。
普通に考えたら馬鹿らしくなりますよね。
医療資格者なら誰でも知っていますが、人間の体にはホメオスタシス(生体の維持恒常性)と言って血圧や体温が一定に保たれるように調整する機能が働いています。
つまり、よもぎ蒸し・温泉・ホットヨガをしても体温が36度から上がらないように毛穴を開いて汗をかいたり、呼吸数が増えたりしてする作用が働いて調整されているのです。
もちろん卵子や精子を体内ではなく、体外で温めたらダメなのは分かりますよね。直接熱を加えれば温度が上昇するのは当たり前です。
男性の場合は女性と異なり精子が作られる睾丸(精巣)が骨盤外にあり、薄い皮膚に覆われているだけなので、直接温めれば影響はあるかも知れません。もちろん普通に温浴するなら問題はありません。
よもぎ蒸しのタイミング=低温期?
なぜ、【よもぎ蒸しは低温期】という説が都市伝説化してしまったのでしょうか?
おそらくサロンでよもぎ蒸しをしている人の多くが基礎的な医学知識が無いからだと思われます。
高温期に骨盤内に過剰な血流を促すというのなら、血液量を一定なので身体の他部位は血流が乏しくなります。
例えば手足の抹消の血液量が減って、骨盤内の血液量が増えることは常識的に考えて有り得ないです。
よもぎ蒸しに限らず、温泉やホットヨガで手足が冷たくなって下腹部が熱くなった経験がある人は存在しません。
間違った情報に過剰に反応する理由
個人差がありますから情報に敏感な人もいれば鈍感な人もいます。
妊活はデリケートなことですから過剰に反応する人がいてもおかしくはありません。
ただ、あまりにも根拠のない情報が先行しすぎて過剰に心配している人が多いように感じます。
そして、危機感を煽る人から情報が伝播されてしまったことが原因だと推測されます。
よもぎ蒸しベストタイミング
では、よもぎ蒸しのベストタイミングとは「生理以外ならいつでも大丈夫」です。
つまり、お風呂に入れる時なら、どんなタイミングでも大丈夫と言うことです。
湯船で身体を温めて妊活失敗したっていう人、聞いたことがありません。
温泉地に居住されている人で子宝に恵まれている人はたくさんいます。むしろ身体を冷やす方が妊活には悪影響です。
血流の良し悪し
血流は温めれば血流は良くなり、冷えれば悪くなります。
血流が良いということは、酸素・栄養・ホルモンなど細胞に届き、二酸化炭素・老廃物が心臓や肺に戻るということです。冷えたら逆に滞りやすくなり循環が悪くなります。
冷えは万病の元と言われるように、温めないことよりも冷やさないことを気をつけましょう。
結論
よもぎ蒸しを受けるベストタイミングは生理中以外なら大丈夫!もし、医療関係者ではない人から洗脳されそうになったらご相談ください。
さがみ鍼灸整骨院のよもぎ蒸しメニューの詳細は以下よりご覧いただけます。