年末年始に多く来院された症状が坐骨神経痛でした。そして全員中年男性でした。いくつか特徴があったので痛みについて説明をしていきたいと思います。
坐骨神経痛とはお尻から足にかけて走行する神経です。主にお尻から太腿の裏側に痛みを感じます。もともと腰痛がある人に症状が出やすい傾向があります。
一般的には神経が圧迫されることで痛みや痺れの症状が出ると言われています。
しかし、それは要因の一つでしかありません。つまり、圧迫があっても一過性な症状だけの人もいます。では何故痛みや痺れの症状が続くことがあるのでしょうか?
大きく分けると
- ストレス
- 血行不良
- 糖質過剰摂取
ストレス
ストレスで頭痛や胃痛って聞くとありそうですが、ストレスで腰痛とは結びつかないと思います。これって不思議ですよね。つまりストレスで身体のどの部分でも痛みが出てもおかしくはないのだけれど、一般的には頭痛や胃痛しか思い浮かびません。実は腰痛や坐骨神経痛もストレスがあると症状として現れることがあります。
血行不良
症状が出ているところの循環が悪くなっていることがあります。つまり滞っているので炎症物質や老廃物質などが他へ流れることなく淀んでいるのです。冷えている場合は温めることで循環が改善され痛みも軽減します。
糖質過剰摂取
老化に酸化と糖化があります。いつまでも痛みが続き症状が改善しない場合は食生活に問題があります。糖質を制限することで痛みや炎症を抑えるのに有効だと考えています。
人体の構成要素
- 水分60~70%
- タンパク質15~20%
- 脂質13~20%、
- ミネラル5~6%
- 糖質1%
構成比を見てわかる通り、糖質よりもタンパク質を摂取することをお勧めします。身体を作る材料になるのがタンパク質です。痛みがあるのにガンガン動くことはないのでエネルギーは必要ないですから、エネルギーよりも修復を優先させるべきです。
糖質制限の有効性については、ネットで調べると出てきます。五十肩や膝痛など関節の痛みが治りにくい人も糖質制限が有効と考えています。
生き方を変える
そして大事なことなのですが、今までの生き方が症状として体に現れているということです。生活習慣は今日明日に変化が起きるものではないので軽んじてしまうかもしれませんが、積み重ねた結果として健康があります。
- 自分の症状は誰かが作り出したものではありません。
- 誰かが自分の症状を治してくれるわけでもありません。
男性は生活を変えられない傾向があります。ネットで情報は調べて知識は増えるものの生活習慣は変えられないのです。
意識と行動が一致しないと結果は変わりません。
もし症状を改善したいと思うなら生き方を変えていく必要があります。先ほど紹介した通り糖質制限するための食生活を変えるのも大事なことです。
以前、来院された人に糖質制限のアドバイスをした人にこんなケースがありました。甘いものは食べないとのことでしたが、スポーツドリンクを飲んでいるとおっしゃっていました。過去にダイエットをしたことがあるけど、今は痛みがあるから運動ができないから痩せることは出来ないと言われます。
スポーツドリンク500mlの糖質は20~34g(角砂糖だと5~8個分に相当)です。運動はしなくても食生活を変えることでダイエットは出来ますとアドバイスをしましたが受け入れてもらえませんでした。
それよりもこの痛みをどうにかしたいとのこと。
あれこれ情報収集することも大切ですが、足し算ではなく引き算でやらないことを実践してみて下さい。