なぜ気圧が変わると不調が起きるの?

私たちの身体は気圧や温度、湿度などの外部環境の変化を内耳皮膚の圧受容器で感知し、自律神経がバランスを取ることで恒常性を保っています。しかし気圧が急下降・急上昇すると適応が追いつかず、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかない状態に。これがいわゆる「気象病」「天気痛」と呼ばれる体調不良の原因です。

代表的な症状

  • 片頭痛・重だるい頭痛
  • 耳鳴り、めまい、乗り物酔い様のふわふわ感
  • 首肩こり・関節痛・古傷の疼き
  • 倦怠感・眠気・やる気の低下
  • 手足や顔の浮腫み
  • 気分の落ち込み・情緒不安定

鍼灸が効くメカニズム

1. 自律神経の再調整

鍼でツボ(経穴)を刺激すると、脳幹の視床下部〜延髄へインパルスが伝わり自律神経活動を調整。特に耳周辺(翳風・完骨)後頸部(風池・天柱)への施術は内耳の圧受容器の過敏性を鎮め、めまいや頭痛を緩和します。

2. 血流・リンパ循環の改善

低気圧では末梢血管が拡張し、浮腫みやだるさが出やすい状態。鍼灸は筋緊張を緩めつつ血管の収縮リズムを回復させ、余分な水分と老廃物の排出を促進します。

3. 痛覚閾値の上昇

鍼刺激でβ-エンドルフィンやセロトニンが分泌されるため、痛み関連物質(ブラジキニン・サブスタンスP)を抑制し、気圧由来の痛み増幅をブロックできます。

施術の流れと代表ツボ

当院では以下のような流れで個別に施術プランを組み立てます。

  1. カウンセリング:気圧変化と症状の関連、生活状況をヒアリング
  2. 脈診・舌診・体表観察:東洋医学的に体質判定
  3. 施術風池・翳風・三陰交・内関・太衝・合谷などを中心に鍼+温灸
  4. セルフケア指導:天気アプリ連動の予防ツボ押し、温冷交代浴など

自宅でできるセルフケア

  • 天気予報アプリの通知を活用:気圧の急落前に深呼吸+ストレッチ
  • 耳たぶマッサージ:指で外側に軽く引っ張りながら回す
  • 温かい飲み物:生姜紅茶や白湯で内臓を冷やさない
  • アロマ浴:ラベンダー・ペパーミントで自律神経を整える
  • 十分な睡眠:低気圧前日は就寝を30分前倒し

まとめ

気圧の乱高下が引き起こす不調は、自律神経のアンバランスが主因。鍼灸は副作用が少なく、神経・血流・痛覚をトータルで整えられるため、気象病の根本改善に最適です。市販薬でその場しのぎを続ける前に、ぜひ専門家にご相談ください。

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本記事は医学的情報を提供するものであり、診断を代替するものではありません。症状が強い場合は医師の診察を受けてください。